私は「ウィークリー・タキソール」、週1回の投与を12週行うというコースをやりました。
副作用の出方は、人によって千差万別、ほとんど出ない人もいれば、入院が必要となるほど重い人もいます。
自分には果たしてどんな副作用が出るのか、やってみるまでわかりません。
せめて、「どういう可能性があるのか」だけでも知りたくて、たくさんの方のブログを拝見しました。
とりあえず「脱毛」と「手足症候群」は鉄板な模様・・・。
「脱毛」については、20年前に坊主頭にしていたこともあるし、ウィッグや帽子は普段から愛用しているし、まあどうということはない。
問題は「手足症候群」かな・・・まあ、それもきっと、どうってことなかろう・・・などと自分に言い聞かせつつ、いざ、抗がん剤GO。
* * *
投与1回目。
日本ではあまり一般的ではないようですが、ここイギリスでは、「コールド・キャップ」といって、ギンギンに冷えるヘルメットが用意されています。
どうやら、冷やすと「脱毛」をある程度防げるらしいのです。
せっかくなので、一応試してみました。
しかし!!
気分は『AKIRA』の鉄男・・・。
凄まじい頭痛に襲われて、叫び出しそうになりました。
平然と付けてる人もいるのが不思議・・・私はあえなく途中でギブアップ。
ちなみに、日本にはイギリスにはない、手足を冷やす機械があるようですね。
「手足症候群」を防ぐわけでしょうが、これもきっと私ならギブかな・・・。
この日は夜、わりと激しく下痢しましたが、他は異常なし。
翌日と翌々日の日中も問題ありませんでした。
ところが、投与翌々日の夕方から、体のあちこちが痛み始めたのです。
熱の出始めに体の節々が痛くなる、あの感じ。
案の定、投与から3日目、熱が出てきました、37度ちょい。
再び激しく下痢もして、かなりキツいと感じる体調になってきました。
熱は上がったり下がったりで37度前後。
とにかく体が痛い。
なんとか対処法はないものかと検索したところ、「L-グルタミン」というものがヒット。
ウェイト・トレーニングの際に、筋肉痛を緩和するためのサプリとして、広く知られているもののようです。
パクリタクセル/タキソールの筋肉痛/関節痛に有効、という記載を見つけました(※記事はこちら)。
早速アマゾンでデカ・ボトル入りをゲットしてみたところ、なんとこれが結構効く!
私は、痛みが来てるな、と思ったら、大さじ2杯分飲んでました。
私の場合、完全に痛みが消えるわけではないのですが、かなりラクにはなりました。
ちょっとした味方を得て、少し安心した私です。
* * *
投与2回目、3回目。
体調のほぼパターンは確定。
投与当日と翌日:下痢のみ。
2日目夕方〜4日目:微熱が出たり出なかったり、筋肉痛と関節痛がある。
5日目〜6日目:筋肉痛と関節痛が少し収まる。
毛髪は変化なし。
しかし、両手首の内側(特に右)と右胸(患側)に、ある朝突然、刺すようなかゆみが襲ってきました。
気が狂いそうなかゆさで、かきむしらずにはおれないのですが、かゆみは皮膚の表面ではなく、皮膚のちょっと下、皮の内側がかゆい感じで、かきむしったところでかゆさは収まらないのです。
この発作のようなかゆみ、しばらくすると収まるのですが、かなり恐怖を感じるほど強烈でした。
医師に相談すると、あまりそういう「かゆみ発作」的な副作用は聞いたことがない、とのこと。
とはいえ、1週休んでよし、ということになり、4週目は一旦休薬となりました。
* * *
投与再開、4回目〜6回目。
一旦休んで気持ちの整理がついたせいか?体の痛みの辛さが和らいだような。
「かゆみ発作」の再発もなし。
この3週間は比較的ラクでした。
* * *
投与7回目。
体調の基本パターンは同じ。
ですが、ついに頭髪に異変が。
微妙に抜け毛が多いような・・・と思ったら、急激に変化が訪れました。
まず、襟足と耳の上、要するに天辺と後頭部を除く下の方が、猛烈に抜け始めました。
どうせなら一気にゴソッと行ってほしいものですが、そうはならず、ブラシや手で梳くと大量に抜ける、という抜け方。
気になってしょうがないので、背中まであった髪を、自分でオカッパに切ってみました。
ところが翌日になると、後頭部も激しく抜け始める始末。
やむなくツーブロックのパイナップルみたいな頭にして、下半分は剃り上げました。
さらに翌日になると、いよいよ天辺も抜け始め、えーいままよ!と、完全坊主に剃り上げてしまいました。
坊主頭にした後も、ちょびちょび残っている毛は一応伸び続けている様子。
見苦しいので再度頭を剃りました。
なんとこれがまずかったのですね。
その日の夜、襟足のあたりに赤いブツブツが生じているではありませんか。
カミソリ負けでしょうか。
とりあえずクリームで保湿して様子見。
* * *
投与8回目。
この週は最悪な展開に。
なんとブツブツはどんどん広がって、頭全体がやられてしまいました。
かゆいし痛いし醜いしで、かなり悲惨。
かゆいのイヤーと言ってタイケルブ避けたはずが・・・トホホです。
しかも、さらなる追い打ちが。
風邪を引いてしまったのです。
熱が38度まで上がり、さすがにこれはまずいかも?と、日曜日に病院に駆け込みました。
血液検査の結果、とりあえず免疫反応は正常で、白血球数にも問題ない、とのことで帰宅。
ところが翌日さらに熱が上がり、38度5分に。
なんとか持ち直しましたが、体中痛くて参りました。
さすがにこうなるとL-グルタミンでは効かなくて、沈痛解熱剤のお世話になりました。
こういうとき、日本だとすぐに「ロキソニン」を処方してくれるのですが、なんとイギリスには「ロキソニン」がない(販売されてない)。
もらえるのは「ノーシン」と同じ成分の「パラセタモル」のみ。
まあ、この時はそれでも効いたので、いいんですが。
* * *
投与9回目。
医師に頭の蕁麻疹/湿疹のことを訴えると、「それはカミソリ負けじゃなくて、薬に対するアレルギー反応だと思う。ステロイド剤投与を追加しましょう」とのこと。
早速ステロイド剤を打ってもらったところ、なんと劇的に改善!!
さらにステロイドのクリームも処方してもらって、これも塗り塗り・・・。
ブツブツした腫れは、ほとんど引きました。
* * *
投与10回目、11回目。
風邪がなかなか治らず、ひどい咳がやまない。
体の痛みも結構キツくて、気持ちが落ちてきました。
頭の蕁麻疹/湿疹は、ステロイド投与から4日目ぐらいまではよく効いているものの、5日目からぶり返してくるようになりました。
そして、手の指先にしびれが発生。
最初は左手の親指に起こり、徐々にすべての指の指先がしびれるように。
足の裏もうっすらとしびれてきました。
ついに来たか、手足症候群。
しかし、あと少しの辛抱だから、我慢するか・・・。
* * *
投与12回目、のはずだった日。
この前週に、CTスキャンを受けていました。
その結果は、「変化なし」。
残念ながら、目立った変化はなかったのです。
-----「変化なし」というのは、「進行を止めた」とも言えるのでは??
いいえ、パクリタキセル/タキソールを始めてすぐ行ったCTの結果と比べて変化がなかったので、「効果なし」と私は判断します。
なぜなら、そもそもパクリ開始のころのCTの結果が、昨年12月のCTの結果からも「変化なし」だったので。
パクリ投与の期間中「変化なし」だったのは、薬のおかげではなかったと私は思います。
というわけで、12回目の投与はキャンセルし、私の初の抗がん剤治療は、あえなく失敗に終わったのでした。
副作用の出方は、人によって千差万別、ほとんど出ない人もいれば、入院が必要となるほど重い人もいます。
自分には果たしてどんな副作用が出るのか、やってみるまでわかりません。
せめて、「どういう可能性があるのか」だけでも知りたくて、たくさんの方のブログを拝見しました。
とりあえず「脱毛」と「手足症候群」は鉄板な模様・・・。
「脱毛」については、20年前に坊主頭にしていたこともあるし、ウィッグや帽子は普段から愛用しているし、まあどうということはない。
問題は「手足症候群」かな・・・まあ、それもきっと、どうってことなかろう・・・などと自分に言い聞かせつつ、いざ、抗がん剤GO。
* * *
投与1回目。
日本ではあまり一般的ではないようですが、ここイギリスでは、「コールド・キャップ」といって、ギンギンに冷えるヘルメットが用意されています。
どうやら、冷やすと「脱毛」をある程度防げるらしいのです。
せっかくなので、一応試してみました。
しかし!!
気分は『AKIRA』の鉄男・・・。
凄まじい頭痛に襲われて、叫び出しそうになりました。
平然と付けてる人もいるのが不思議・・・私はあえなく途中でギブアップ。
ちなみに、日本にはイギリスにはない、手足を冷やす機械があるようですね。
「手足症候群」を防ぐわけでしょうが、これもきっと私ならギブかな・・・。
この日は夜、わりと激しく下痢しましたが、他は異常なし。
翌日と翌々日の日中も問題ありませんでした。
ところが、投与翌々日の夕方から、体のあちこちが痛み始めたのです。
熱の出始めに体の節々が痛くなる、あの感じ。
案の定、投与から3日目、熱が出てきました、37度ちょい。
再び激しく下痢もして、かなりキツいと感じる体調になってきました。
熱は上がったり下がったりで37度前後。
とにかく体が痛い。
なんとか対処法はないものかと検索したところ、「L-グルタミン」というものがヒット。
ウェイト・トレーニングの際に、筋肉痛を緩和するためのサプリとして、広く知られているもののようです。
パクリタクセル/タキソールの筋肉痛/関節痛に有効、という記載を見つけました(※記事はこちら)。
早速アマゾンでデカ・ボトル入りをゲットしてみたところ、なんとこれが結構効く!
私は、痛みが来てるな、と思ったら、大さじ2杯分飲んでました。
私の場合、完全に痛みが消えるわけではないのですが、かなりラクにはなりました。
ちょっとした味方を得て、少し安心した私です。
* * *
投与2回目、3回目。
体調のほぼパターンは確定。
投与当日と翌日:下痢のみ。
2日目夕方〜4日目:微熱が出たり出なかったり、筋肉痛と関節痛がある。
5日目〜6日目:筋肉痛と関節痛が少し収まる。
毛髪は変化なし。
しかし、両手首の内側(特に右)と右胸(患側)に、ある朝突然、刺すようなかゆみが襲ってきました。
気が狂いそうなかゆさで、かきむしらずにはおれないのですが、かゆみは皮膚の表面ではなく、皮膚のちょっと下、皮の内側がかゆい感じで、かきむしったところでかゆさは収まらないのです。
この発作のようなかゆみ、しばらくすると収まるのですが、かなり恐怖を感じるほど強烈でした。
医師に相談すると、あまりそういう「かゆみ発作」的な副作用は聞いたことがない、とのこと。
とはいえ、1週休んでよし、ということになり、4週目は一旦休薬となりました。
* * *
投与再開、4回目〜6回目。
一旦休んで気持ちの整理がついたせいか?体の痛みの辛さが和らいだような。
「かゆみ発作」の再発もなし。
この3週間は比較的ラクでした。
* * *
投与7回目。
体調の基本パターンは同じ。
ですが、ついに頭髪に異変が。
微妙に抜け毛が多いような・・・と思ったら、急激に変化が訪れました。
まず、襟足と耳の上、要するに天辺と後頭部を除く下の方が、猛烈に抜け始めました。
どうせなら一気にゴソッと行ってほしいものですが、そうはならず、ブラシや手で梳くと大量に抜ける、という抜け方。
気になってしょうがないので、背中まであった髪を、自分でオカッパに切ってみました。
ところが翌日になると、後頭部も激しく抜け始める始末。
やむなくツーブロックのパイナップルみたいな頭にして、下半分は剃り上げました。
さらに翌日になると、いよいよ天辺も抜け始め、えーいままよ!と、完全坊主に剃り上げてしまいました。
坊主頭にした後も、ちょびちょび残っている毛は一応伸び続けている様子。
見苦しいので再度頭を剃りました。
なんとこれがまずかったのですね。
その日の夜、襟足のあたりに赤いブツブツが生じているではありませんか。
カミソリ負けでしょうか。
とりあえずクリームで保湿して様子見。
* * *
投与8回目。
この週は最悪な展開に。
なんとブツブツはどんどん広がって、頭全体がやられてしまいました。
かゆいし痛いし醜いしで、かなり悲惨。
かゆいのイヤーと言ってタイケルブ避けたはずが・・・トホホです。
しかも、さらなる追い打ちが。
風邪を引いてしまったのです。
熱が38度まで上がり、さすがにこれはまずいかも?と、日曜日に病院に駆け込みました。
血液検査の結果、とりあえず免疫反応は正常で、白血球数にも問題ない、とのことで帰宅。
ところが翌日さらに熱が上がり、38度5分に。
なんとか持ち直しましたが、体中痛くて参りました。
さすがにこうなるとL-グルタミンでは効かなくて、沈痛解熱剤のお世話になりました。
こういうとき、日本だとすぐに「ロキソニン」を処方してくれるのですが、なんとイギリスには「ロキソニン」がない(販売されてない)。
もらえるのは「ノーシン」と同じ成分の「パラセタモル」のみ。
まあ、この時はそれでも効いたので、いいんですが。
* * *
投与9回目。
医師に頭の蕁麻疹/湿疹のことを訴えると、「それはカミソリ負けじゃなくて、薬に対するアレルギー反応だと思う。ステロイド剤投与を追加しましょう」とのこと。
早速ステロイド剤を打ってもらったところ、なんと劇的に改善!!
さらにステロイドのクリームも処方してもらって、これも塗り塗り・・・。
ブツブツした腫れは、ほとんど引きました。
* * *
投与10回目、11回目。
風邪がなかなか治らず、ひどい咳がやまない。
体の痛みも結構キツくて、気持ちが落ちてきました。
頭の蕁麻疹/湿疹は、ステロイド投与から4日目ぐらいまではよく効いているものの、5日目からぶり返してくるようになりました。
そして、手の指先にしびれが発生。
最初は左手の親指に起こり、徐々にすべての指の指先がしびれるように。
足の裏もうっすらとしびれてきました。
ついに来たか、手足症候群。
しかし、あと少しの辛抱だから、我慢するか・・・。
* * *
投与12回目、のはずだった日。
この前週に、CTスキャンを受けていました。
その結果は、「変化なし」。
残念ながら、目立った変化はなかったのです。
-----「変化なし」というのは、「進行を止めた」とも言えるのでは??
いいえ、パクリタキセル/タキソールを始めてすぐ行ったCTの結果と比べて変化がなかったので、「効果なし」と私は判断します。
なぜなら、そもそもパクリ開始のころのCTの結果が、昨年12月のCTの結果からも「変化なし」だったので。
パクリ投与の期間中「変化なし」だったのは、薬のおかげではなかったと私は思います。
というわけで、12回目の投与はキャンセルし、私の初の抗がん剤治療は、あえなく失敗に終わったのでした。