カネのかかる女

ゼイタクしてるわけではない のです。「乳がん」という、金食い虫を背負い込んでおるのです。

エリブリンの骨髄抑制は強烈ですが、これは自覚症状がほぼないので、今日は自覚症状のある副作用について書きます。

結論から。
唇から食道にかけて、口の中の粘膜という粘膜が全て腫れ上がって痛くなるという、かつて経験したことのないタイプの口内炎に見舞われました。
しかも味覚はほぼゼロ、なのに酸味や塩味は凄まじくしみるし、もう水がかろうじて飲める(喉が痛いので嚥下も地獄)程度で何も食べられず、中学1年ぐらいの時の体重まで落ちてしまいました。
ところが1週間ちょっとで、ある朝目覚めたら治ってたのです。
口内炎が続いたのは、ちょうど9日間でした。

次の点滴の際、主治医にこのことを伝えると「点滴中氷をなめるよう」言われました。
そういえばロンドンで点滴中、脱毛防止のために頭を冷やしたっけ!
副作用防止の為には点滴中冷やすのがいいらしいです。
これは今のところ効いているみたいで、口内炎はまだ出ていません。
ただ、味覚変化はどうしようもなく、今は何食べても味がほとんどしないのです。
おまけに唾液がほとんど出ないため、水分のあまりないパンなどは全く食べることができません。
そんな具合なので食も進まなくて、体重がなかなか戻らず難儀しています。

最初の1ヶ月ぐらいは、まだ暮れの放射線全脳照射や正月からのFEC療法の副作用や後遺症が残っていて、どれがエリブリンの副作用なのかよくわかりませんでした。
ところがだんだんとラクになってきて、ゴールデンウィークの頃には「これは結構楽勝かもしれん」と思うようになっていました。
日によって熱が上がることがありましたが、38度を超えるような高熱ではありません(それでも熱が上がる時はツライのですが)。
吐き気はしないし、口内炎も手足の痺れも発疹もありません。

効果は地味だけど、これならしばらく続けられそうだ、と思った矢先に。
いきなり上記の口内炎が襲ってきたのでした。
口内炎の最中は「こんなのが続くようならもうダメだ」と暗い気持ちになったものです。
もう薬の量は減らせないし。
氷が次回も効くよう、祈るばかりです。